スパークジャパン株式会社 Hossain Muhammad Ramzanさん(27歳) バングラデシュからIターン
2020.12.04
Hossain Muhammad Ramzanさん
- IT
- Iターン
美しい宮崎で、高度な技術を身につける。未来の起業を夢みて
「宮崎−バングラデシュモデル」として、バングラデシュの高度ICT人材を宮崎市のIT企業雇用するプロジェクトがあります。宮崎市・宮崎大学・JICAが連携し生まれたそのモデル。現在までに25名の雇用実績があります。私はその一人として、2018年に宮崎にやってきました。
バングラデシュの大学でエンジニアリングを学んだ後、B-JETというIT技術や日本のビジネスマナーを学べるトレーニングセンターに通っていました。その際に、講師の方から宮崎県について教えてもらいました。元々、国外へ行くことには抵抗があったのですが、宮崎について調べてみると、年中温暖な気候はバングラデシュに似ているし、日本はアジアでは最も優れたIT技術を持っている。調べるにつれ、行きたいという意欲が湧きました。
また、幼いころからエンジニアになりたいという想いがあり、将来的に起業したいと思っていました。起業するには、国外に出て多様な経験を積み、高い技術を日本で身に着ける必要があると考えたんです。そこで、現在働いている当社の面接を現地で受けることができ、無事採用され、宮崎へ移住することになりました。
まずは3ヶ月、バングラデシュから同じように採用された社員と一緒に宮崎大学の寮で暮らし、午前中は日本語を学び、午後は当社にインターンしました。大学から会社まで、バスを使って自分たちだけで通いました。まだまだ宮崎での生活に慣れていない時期だったので、毎回大変でしたね。その後、正式に入社し、会社の方々が生活面や言語面を丁寧にサポートしてくれました。スマホの翻訳機能を活用いただくなど創意工夫をしながら、まるで家族のように接してくれました。時には慣れない日本の生活に戸惑うことがありましたが、サポートがあったおかげで乗り越えることができました。
食に関しては、宗教(イスラム教)の関係で豚肉やお酒を食べたり飲んだりすることができません。外食する際には、特に注意が必要です。基本的にハラル食材(イスラム教の戒律によって食べることが許された食べ物)を取り扱うECサイトで購入するなどして、自炊をしています。ただ、そばや天ぷら、唐揚げも大好きなので、お店は選びますが、会社の方とともに外食も楽しんでいます。また、私が住んでいたバングラデシュのダッカは、年間の気温は14〜34度ほど。10度以下になることがありませんでした。しかし、宮崎の冬は10度以下になることもあります。寒暖差の違いが心配でしたが、前もって環境は気候情報を調べ、様々な心構えをしていたので、冬を2度経験しましたが、まだ風邪をひいたことはありません。
仕事では現在、サーバやネットワークの構築や設計、設定について、ソフト面からハード面まで学ぶことができ、すべての知識や技術をいかして業務に励んでいます。時にはお客様のもとへ伺い、作業をすることもあります。休みの日には、友人や会社の方、そのお子さんたちと一緒に、大好きな「クリケット」をし楽しんだり、公園で遊んだりと、充実した日々を送れています。
これから来日や来宮を考えている人に伝えたいのは、現地について前もってしっかりとリサーチしておくということ。そして、日本語や日本文化、日本式のビジネスマナーをしっかりマスターしておくことは大事だと思います。事前情報を得ておけば、様々な対策や心構えができます。この美しい宮崎へ、ぜひ多くの方にお越しいただきたいです。将来は、日本で身につけた技術や経験をいかし、自国で会社を立ち上げたいと考えています。