クラフトビールが根付いていない地域で、クラフトビールの醸造所を造りたい!もっと多くの人に魅力を伝えたい!そんな強い想いがありました。焼酎文化が強くクラフトビールが根付いていない、そして両親の実家があったということもあり、まず「九州」でチャレンジしたいと考えたんです。すぐに、九州内の醸造所の求人募集を探しました。
そこで偶然見つけたのが宮崎の醸造所でした。すぐに応募をし、宮崎へ面接に。夜は、地元の居酒屋を訪問し、多くの宮崎の人に出会いました。ゆったりとした雰囲気や優しさ、人柄の良さに感動したのを覚えています。
土地勘がつくまでは、シェアハウスを利用することにしました。私は元々不動産業界にいたのですが、やはりその土地の文化や傾向、特性があるので、そこを理解した上で本格的に賃貸を借りようと考えたんです。今住んでいるシェアハウスはインターネットで検索して見つけましたよ。
移住後、早速九州で醸造所を造れそうな地域を見て回りました。その後、シアトルとポートランドに2週間視察に行ったんです。クラフトビールが作り出す、その土地土地の文化や人とのつながり。アートが飾られていたり、地域に根付いたスタイルだったり、環境に優しかったり。1つ1つの店舗に個性があり、ただのビールを飲む場所ではなく、空間として意味や価値がある。そこに大人だけでなく、子どもたちや犬が集う光景にワクワクしました。
シアトルの人たちは、カジュアルな服装で飾ることなく、どんなにすごい方でも偉ぶることもない。とてもフランクであたたかいんです。甘みというか、緩みのあるその空気が、宮崎にそっくりだと思いました。肩肘張らず、自分らしくいれる場所。九州を回りましたが、この空気は宮崎だけ。まずは、宮崎からスタートしよう!と心に決めました。
宮崎に戻り、独立しようと決め、早速具体的に動き始めました。そこで、宮崎市が開設しているインキュベーションルーム「みやざき STARTUP HUB」に入所することにしました。この施設は、雇用創出や地域経済の活性化を目的に、最長1年間、創業を目指す人や創業して間もない人を対象に、創業に必要な事業計画の作成方法や資金の借入方法、労働者の雇用方法などについて総合的な支援を受けることができる場所なんです。
偶然、この施設の前を通りかかり、看板を見てインターネットで検索。応募に至りました。ここにいると、会いたいと思った人をどんどん紹介していただけたり、横のつながりもでき、とてもありがたいです。今後も積極的に活用していきたいですね!
醸造所をオープンする場所は、宮崎市移住アンバサダーでもある「THE ROSSA COFFEE」さん横。先日、宮崎スナック喫茶移住のイベントを行なった「アンサンブル / &samble Work × Market」さんの下に位置します。オープン後はこういった周りの店舗さんにも好循環が生まれるような動きをしていきたいです。
宮崎は、ホップや麦が生産されていないので、実は入手するのには高くなってしまいます。しかし一方で、様々な食材やフルーツが溢れている。それらを活用することで、豊富なバリエーションのユニークなクラフトビールを提供できるんです。また、形が悪いと言われてしまうフルーツでも活用できるので、農家さんが売れなくて困っているものがあったら、ぜひ協力したいです。知ってる地元の生産者さんの作るフルーツで、1回1回レシピを変えて、ワクワクするようなクラフトビールを届けていきたいです。
美味しいクラフトビールを楽しめるのはもちろん、そこに人々が集い、新たな文化が生まれる。「ローカル×アート×醸造所」をキーワードに魅力的な空間を作っていきたいです。ここを目指して全国から人が集まるような場所にしたいですね!
■ひなた宮崎経済新聞
宮崎市でクラフトビールイベント 醸造所開設目指す移住者が企画
■クラウドファンディングプロジェクト
アメリカ・シアトルで見た、地域に密着し愛される醸造所を宮崎に造りたい!
足立 和俊さん。1983年4月8日生まれ。愛知県出身の35歳。九州でビール造りをしたいと考え、醸造所の求人のあった宮崎へ2017年5月に移住。移住後訪問したシアトルのクラフトビールの醸造所の雰囲気が宮崎に似ていることに感銘を受け、宮崎でのオープンを目指すことに。「ローカル x アート x 醸造所」をキーワードに、2019年1月のオープンに向けて動いている。
宮崎市移住センターでは、宮崎市への移住に関する情報を発信を通じて、
あなたらしい宮崎LIFEのサポートをしていきます。